学生だけど自動車を購入したい!自動車ローンの借入れは可能なのか?
学生が自動車を買う必要は無いと考える人も多いかも知れませんが、居住地域によっては移動手段として必需品と言う場合も有るので一概に決めつけるわけにはいかず、まずは要不要の判断が必要です。
必要な場合にはその購入費用は通常は自動車ローンと言うことになりますが、学生の場合にはそう簡単に利用できるものではありません。利用出来る場合であっても保証人を付けることが必要になるのが普通です。
自動車ローンの利用ができなければ、後は学生ローンを利用する方法も考えられますが、学生ローンの場合、借入れできる金額はかなり少額になってしまい金利も高いため、これを利用して自動車を購入するのは現実的とは言えません。
自動車の購入はまず必要性を考える!都市部では購入の必要は無い
学生が自動車が必要なのかと疑問を持つ人も多いかもしれませんが、それはその学生が置かれた状況によって変わるものです。したがって頭から否定するのではなく、状況を判断して購入するかどうかを決める必要が有ります。
例えば地方在住の学生の場合には、公共交通機関が発達しておらず、また場合によってはバス路線の廃止も進んでいて、自動車と言うのは移動手段としてどうしても必要になってしまうことは、珍しいくはありません。
これに対して都市部の学生の場合には、自動車が無かったとしても、公共交通機関が発達しているので、生活には支障はない筈で、お金を借りてまで自動車を購入する意味を見つけることはできません。
借入れしてまで自動車が必要と言えるのかを考えてみよう
高校を卒業し、大学などに進学した場合、夏休みなどに自動車の運転免許証を取得する人は多いでしょう。最近では車離れが進んで皆とは言えなくなりましたが、それでも免許を取得したら自動車を買いたくなる人は多いでしょう。
その場合、当然ですが、まだ蓄えが有る訳ではないので、お金は借入れで賄おうと考えるのが普通です。
しかし本当に学生の内から自動車が必要なのかは議論が分かれます。自動車を買うとなればかなりのお金が必要です。そこで学生での自動車の必要性を考えてみましょう。
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地方では移動手段として必要な場合が有る
自動車が必要なのか否かは、遊び目的を除けば、主に居住場所によって判断が違います。
まず考えなければならないのは地方に居住している場合です。こういった場所では公共交通機関と言えば路線バスが挙げられますが、それでも十分と言えず、殆どの家には自家用車が有ります。
このため学生と言ってもやはり移動手段が無ければ不便なことは間違いありませんので、自動車の購入は必要性が高いと言えるでしょう。
したがって無暗に反対するのは誤りです。
都市部では無理して自動車を購入する必要は無い!
これに対して都市部の場合には、電車網が整備されており、それを補う形で多数の路線バスが走っているので、移動手段に困るということはまずありません。
ですから、都市部に居住している学生の場合、学生の内にお金を借りてまで、自動車を無理して買う必要性は無いと言って良いでしょう。
道路も混雑しているわけですから、自動車を買うよりも、公共交通機関をどう上手に利用すれば良いかというように考え方を変えるべきでしょう。
もし自動車を買いたくなったら、それを何に利用するのか目的をはっきりさせましょう。都市部であっても例えば家族に体の不自由な人がいて移動が不便というような場合には自動車が有ったほうが良い訳です。利用目的をはっきりさせて、それが説得力があれば家族も応援してくれるでしょう。
自動車購入資金をどう準備すれば良いか?基本は自動車ローン
もし自動車の購入が必要と言う場合、その資金を用意しなければなりませんが、通常の場合、銀行の自動車ローンやディーラーの提携ローン等を利用する事になり、審査を受けることが必要になります。
では学生が申込んだとしてこの自動車ローンの審査に通過することはできるのでしょうか。もちろん収入次第ということになりますが、安定性と言う面での評価が低くなるので、まず審査通過は難しいと考えるべきでしょう。
もし借入れの可能性が有るとすれば銀行ではなく、提携ローンで保証人を付けられる場合でしょう。
最近ローンは保証会社が保証するものが多くなっていますが、学生では保証会社が認めないので自分で保証人を用意すれば可能性としては審査通過は有り得ます。
自動車購入用のお金は自動車ローンを利用するのが基本
自動車を購入することになって、そのお金は借入れするしかないということになった時に、どういう手段でお金を借りるのかと言えば、次のような方法が考えられます。
- 自動車ローンを借りる
- 学生ローンなど利用目的自由のローンを借りる
- 家族や友人知人などから借りる
この内、友人知人は問題が有りますが、家族から借りられるという人は大変幸せです。でもそんな人はそういるわけではありません。
また学生ローンなどの利用目的自由のローンの場合、特に学生では最初から自動車が買える様な大きなお金が借りられるという訳が有りません。大きな自己資金が有って足りない部分を少しだけ借りるという場合以外は非現実的です。
したがって残った方法は自動車ローンです。自動車ローンと言うのは学生ローンなどの利用目的自由なフリーローンと呼ばれるローンに対して利用目的を限った目的別ローンと呼ばれるもので、自動車購入以外には利用できません。
自動車ローンには次のようなものが有ります。
- 銀行などの自動車ローン
- 信販系自動車ローン
- ディーラーや販売店などの提携自動車ローン
自動車ローンを利用する場合通常この中から選ぶことになるはずです。
学生が自動車ローンを利用することは可能なのか?
では学生がこれらの自動車ローンを借りることができるのでしょうか。
実はこれがかなり厳しいと言わざるを得ません。
まず銀行などの自動車ローンの場合、最近学生でなくても審査が厳しくなる傾向が有って、なかなか審査が通らなくなっています。返済能力の乏しい学生では、まず審査通過は無理と考えておいた方が無難です。
また信販系の自動車ローンは銀行よりは審査は緩いですが、やはり学生の場合には銀行等のものと同じ理由で学生が審査に通過するというのはまず無理でしょう。
これに対して、ディーラーや販売店の自動車ローンの場合には、要するに自動車を買ってもらわないと利益に繋がりませんから、これ等の自動車ローンの中では最も可能性が高いと言って良いでしょう。
ただしやはり学生の場合には返済について不安が有りますから、条件を満たさなければ審査通過はできません。
借りる手段は保証人を付けること
条件と言うのは保証人を付けることです。多くの場合には保護者の同意と言う形になりますが、要するに保護者が保証人ということになる訳です。
最近のローンと言うのは保証会社が保証を引き受けて、自分で保証人を用意するということは少なくなっていますが、学生の場合には保証会社が保証できないということになるため、保証人を自分で用意する訳です。
学生で自動車を買おうという場合には、まずは保護者の同意を取り付けて、販売店などに行くようにして下さい。
本文では保護者と言う表現を使っていますが、殆どの場合は親ということになります。以前は親以外にも地域の名士とか親戚筋の有力者が保証人になってくれたものですが、最近では親ぐらいしか引き受けてくれる人はいなくなってしまいました。
学生ローンでの自動車購入は避けるべき!金利的に大変不利
このように自動車ローンの利用は学生では大変難しいので、学生によっては比較的借りやすい学生ローンを利用してお金を用意しようと考える場合が有ります。しかしこれにはいくつかの問題が有ります。
まず学生ローンの場合、融資の上限額は50万円と言うのが普通で、実際に利用出来る金額と言うのは審査で決まりますが、最初から50万円ということは有り得ず、10万円台程度になってしまうのが普通です。
しかも金利は自動車ローンよりもかなり高くなってしまうので、必要額が借りられたとしても、かなり不利な借入れを強いられることになるため、学生ローンを使って自動車を購入するのはお勧めすることはできません。
学生ローンなら学生でもお金を借りられる
では自動車ローンの借入れが難しいという場合にはどうすれば良いでしょうか。残された方法で学生がお金を借りられるとすれば、フリーローンに分類される次の3種類でしょう。
- 学生ローン
- 学生でも借りられる一般向けのキャッシングローン
- クレジットカードのキャッシング枠
学生ローンは先ほど説明したように、借入れできる金額は非常に少額で、通常は50万円を上限に、多くの場合10万円程度しか借入れすことができません。
クレジットカードのキャッシング枠も学生ということになるとやはり同じようなもので、場合によってはそもそもキャッシング枠は付けてもらえない場合も有ります。
一般向けのキャッシングローンの場合、ローンにもよりますが融資の上限は500万円以上ある場合も有りますが、学生の場合やはり他と同じようなもので、そう高額の融資が利用できるものではありません。
したがって、どれを借りても融資額はそう大きく違うわけではありません。
そこで最も借り易いものはどれかということになりますが、クレジットカードは作りやすいですが、キャッシング枠が付かない可能性が有るので除外せざるを得ません。
そうするとやはり借り易さといえば学生ローンと言うことになるでしょう。
高額利用は無理で金利的にも自動車ローンより不利
そこで、この学生ローンと自動車ローンを比較してみたのが次の表です。
ローン | 融資額 | 最高金利 |
---|---|---|
学生ローン | 最高50万円 | 17%~18%(業者によっては20%と言う場合も有り) |
自動車ローン(三菱東京UFJ銀行の場合) | 50万円以上1000万円以内 | 2.500%(変動金利) |
見れば分かりますが、自動車ローンと比べると学生ローンの金利は非常に高く、たとえ50万円借りられて自動車が買えたとしても、非常に不利な条件での利用になります。
学生ローンを自動車購入資金に利用すべきではない
したがって、自動車ローンが借りられず、どうしようか迷っている場合でも、学生ローンで自動車を買うというのはあまりお勧めできるものではありません。
その場合には、自動車購入は暫く諦めて、まず自動車が無いという前提で、先のことを考えるべきでしょう。都市部なら問題は無いはずです。地方であれば、家族の自動車を共用するとか、路線バスを上手に利用するにはどうすれば良いかなどを考えてみてはいかがでしょうか。
本文で説明しているように学生の場合、借りられたとしても最高50万円ということになりますが、これは貸金業法に総量規制が有って年収の3分の1までと言う規定が有り、例外として1社あたり50万円までは貸してよいと言う規定が有るためです。学生は収入が少ないですから、年収が150万円を超えるような人はまずいません。したがってその3分の1が50万円ですから殆どの人には例外規定が適用されて50万円までしか貸せないというわけです。
お勧めの自動車購入方法とは?お金を借りないで自動車を購入する
そこで学生が自動車を購入する場合のお勧めの購入方法を考えてみましょう。
まず、どんな形にせよお金を借りたら、返済しなければなりません。しかも自動車を買うというような金額の場合、返済は長く続くことが予想されるため、学生にとってはかなり厳しい返済になってしまうでしょう。
そこで、まずは月々返済を行っているつもりでそのお金を貯蓄してみましょう。時間はかかってしまうことになりますが、2年程度貯蓄することができれば自動車が購入できる程度は貯まるものです。
そうすれば自動車はお金を借りなくても現金で買うことができます。これなら学生であっても全く問題は有りません。しかも返済に追われる事も無く、利息を取られるどころか貯蓄中には利息を貰う事さえできます。
お金を借りたら返済を行わなければならない!
このように学生が自分だけでお金を借りて自動車を買うというのはそう簡単なことではありません。しかしまったく無理と言うわけではないのです。ここではその方法について説明して行きます。
まずお金を借りたら返済して行かなければなりません。学生ローンなら返済方法が比較的柔軟で元本の返済は卒業後でも良いような場合も有りますが、自動車ローンの場合には借入れ翌月から元本を含めて返済して行くことになります。
これは学生には大変厳しいもので、もし借りられたとしても、返済して行けるかどうかたいへん不安です。そこでお金を借りずに自動車を購入することを考えてみましょう。
返済分を貯蓄に回し現金で買うことを考えてみよう
まずローンを借りたら月々返済して行くわけですから、その分を返済していると思って貯蓄に回しましょう。
もちろん無理する必要はなくて収入が少ない場合には少なく、多い場合には多く貯蓄すれば良い訳です。
そうすれば確かにすぐに自動車が買える訳ではありませんが、2年程度で自動車が買える程度には貯蓄できるはずです。
その時点で現金で自動車を買えば、返済の必要はありませんので、学生でも誰にも文句は言われず、自動車を購入することが可能です。
現金で買う事のメリットとは?
現金で買ってしまえば、以後ローンの返済は無い訳ですが、もしそれまでと同じように貯蓄していくことができたら、また2年程度で自動車が買えるくらいの貯蓄ができます。
多分その時点では学校は卒業しているので、社会人ということになりますが、それでも自動車を買うのにローンを利用する必要が無くなる訳です。
つまりこのサイクルが作れれば、一生自動車ローンのお世話にならなくても新しい自動車に乗り換えていくことができるようになる訳です。
自動車を購入する場合注意しておかなければならないのは維持費です。自動車ローンを借りる場合ローンだけに目が行ってしまいますが、車庫代、保険料、税金、ガソリン代など、様々なお金がかかってくることも忘れてはいけません。
ここで学生が自動車を購入する場合について纏めておきます。
- 自動車を購入する場合はまず必要性を考える
- 購入資金の借入れの基本は自動車ローン
- 学生ローンは金利的に不利で自動車購入での利用は避けるべき
- 自動車購入時期をずらしてまずは貯蓄すれば有利な購入ができる
学生時代は自動車を使っていろいろと遊びたいと考えるでしょうが、あせって不利な借入れをするようなことは避けるように、周囲にもよく相談して、購入するかしないか考えるようにして下さい。