学生ローンはクーリングオフ可能!?事前に確認してトラブル回避
クーリングオフというのは安易に結んでしまった契約を、一定期間内に理由の説明なしに利用者側が一方的に解除することで、学生ローンでもクーリングオフが可能と明示されているところが有ります。
多くの業者では明記が有りませんが、法的には必ず対応されなければなりません。ただし後になってトラブルになってもいけませんから、申込みの際にクーリングオフの可否について業者に確認しておきましょう。
ただし、クーリングオフを利用する際には、業者が様々な言い訳をして解約に応じないなど問題も有ります。ですからローンの利用を行う場合、クーリングオフの利用に至らないように予め十分検討しましょう。
クーリングオフで学生ローンの契約解除は可能なのか?
学生の場合まだ契約ということについてあまり理解していない面も有りますから契約後一定期間中なら一方的に契約を解除できるクーリングオフ制度は大変重要な制度になります。
学生ローンの中にもローンの説明の中で、何日以内なら契約解除ができる旨記載されている場合も有りますから、申込みの前にそういった契約解除についてどうなっているのか確認しておきましょう。
ただし契約を解除する場合には、利息の支払いは必要ありませんが、速やかに借入れした元金を業者に戻す必要が有るので、契約は解除するけど返金は待ってくれというような事は出来ません。
クーリングオフとは?
最近では契約を交わしたあとでも、一定期間内なら利用者のほうが一方的に契約を解除できるクーリングオフ制度があるので、大変助かったという人もいるかもしれません。
この制度は、訪問販売などで、上手い話をして、まったく必要のないものの購入契約を結ばせるというような迷惑な手口の業者がはびこってしまった事から、消費者保護の観点から作られたものです。
いまではクーリングオフも多くの人に知られるようになったことから、必要が有って契約したローンも借入後に必要なくなったというような場合にはクーリングオフを利用して返金するというような人もいます。
学生ローンにもクーリングオフができると明記されているところが有る
学生ローンを含めてローンの場合で言えば契約書を受取り後、8日以内にクーリングオフを通告すれば、成立することになっています。
ただしクーリングオフは契約を結ぶ際に業者側が説明しなければならないものですが、いまでも契約の際に説明していない業者も有ります。
また最近ではインターネット上から申込みを行うようなローンも多い為、ホームページ上にはクーリングオフの説明が有るべきではありますが、小規模業者では、そういったことについて記載が無い事もあります。
学生ローンでもホームページにクーリングオフについて説明があり、どのように行えばよいのか記載されている業者は有ります。
しかし多くの業者では、ホームページ上にそういった記載を載せておらず、クーリングオフしたいけれども、どうやってよいか分らないというような場合もあるので注意が必要です。
契約を解除したら借入れた元金はすぐに業者に戻す必要が有る
当然の話なのですが、ローンを借りてクーリングオフを利用して解約するのであれば、すぐに借入れしたお金は全額業者側に返金しなければなりません。
この場合借入れから返金までの期間分の利息は必要ありません。
もしこの返金が行われなければクーリングオフは成立しないので、契約は継続していると考えなければなりません。
借りたお金は使ってしまっても、クーリングオフを利用して解約すれば利息の支払いを止められると言うような、むしの良い話はありません。
クーリングオフ制度のについてしっかり理解しておくようにして下さい。
クーリングオフは業者側から言えば一度交わした契約を反故にするということですからとんでもない制度であることは間違いありません。しかし様々な悪どい手法で消費者を騙してきた業者がいたのは事実で、そこから消費者を護るということからできた制度ですから、この制度は消費者側の権利と捉えて必要な時は遠慮しないで行使して構いません。
クーリングオフが可能かどうかは明記されていない業者が多い!
クーリングオフと言うのは悪質な業者が横行したことから、法的に規定されたものですから、そこに業者の意向は関係なく、一定期間内であれば、契約解除は利用者側が一方的に決めることができます。
ただし、業者側からしたら、契約が解除されればその分の利益を失うことになりますから、敢えてクーリングオフというような事が行えるというような説明を明示しない業者も多くなっています。
そこで、法的には認められる行為であっても、後々業者側とトラブルに発展しないために、特に説明が無い場合には、申込時点でクーリングオフが可能なのかどうかを確認しておきましょう。
もしできないというような事を言ってきたときは、信用できない業者ですから、別の業者を探したほうが無難です。
法的にはクーリングオフは必ず対応されなければならない
業者は嫌がりますし、説明をしていないような業者も見受けられますが、クーリングオフというのは法的な制度として決められたものだということを忘れてはいけません。
業者がどのような契約上の条項を決めたとしても、法律のほうが上位の概念になるので、契約内容が法律に抵触するような場合には、その条項は無効ということになります。
例えば、契約内容にこの契約はクーリングオフ対象外と記載されていても、法律に定められた内容を満たしていれば、当然クーリングオフの対象ということになるので、騙されてはいけません。
ローンの説明にクーリングオフについての記述が無い場合が多い
ただし、先程から説明しているように学生ローンだけではなく小規模業者のホームページの記載などにはこういったクーリングオフについての説明が有るものは非常に少なくなっています。
これは業者に悪意が有るというよりも、そこまで気が回っていないというか要するに単なる不備と考えたほうが良いかもしれません。
大手業者のようにホームページを作るのにも大きな費用をかけてチェックもしっかり行っているのであれば、不備も無くなりますが、中小業者の場合にはそうお金が掛けられないのでチェックにも限界が有ります。
ですから、要するに不備であって、これでその業者はだめだとかそういったような判断は早計と言えるでしょう。
予め業者にクーリングオフの可否について確認しておこう
ただし業者の中には本音ではクーリングオフを避けたいと考えていることも事実ですから、事前に予防線を張っておくことも重要です。
このためクーリングオフの記載が無かった場合には、申込みの前にクーリングオフが可能で、条件はどうなっているのか、そしてクーリングオフを行う方法を確認しておくようにしましょう。
そこで説明をしないような業者は駄目業者ですから避けてください。
あとあとクーリングオフを行おうとしたときに業者側とトラブルに発展しないように、この時点で確認した手順で行えば、業者側も駄目だとは言えなくなるはずです。
クーリングオフは消費者の権利と言えますが、様々なケースを調べてみると、消費者側にも問題が有るようなケースも無いとは言えません。要するに傍から見れば、消費者側の言い分が理不尽に思えるような事も有るのです。ですから自分の状況をよく考えてクーリングオフは適正に利用するように心掛けましょう。
安易な借入れは止めよう!融資の必要性をまずよく考える
ただしクーリングオフを行う場合返金には銀行振込を利用することが多くなるので、振込み手数料がかかる事になり、それ程大きな負担ではありませんが、損失が全くないということにはなりません。
ですから、クーリングオフで返金するのであれば、そもそもそういった借入れをしないというのが重要です。先々をよく考えれば多くの場合必要なくなるような借入れは避けられる筈なのです。
そのためにはどういったお金がこれから必要になるのかの予測と、もう一つ重要なのが、日頃から自分のお金というものをしっかり管理しておき、今現在どの程度のお金が利用できるかを把握しておくことです。
クーリングオフでも多少の損失は出る
クーリングオフでローン契約を解除する場合、契約解除の通告だけ行えばよいということにはならず、先程も説明したように業者に対して返金しなければなりません。
こういう場合、方法は業者によって違いが有りますが、多くは銀行振込により返金することになるはずです。
学生ローンでもクーリングオフについて説明している業者は銀行振込による返金を指定しています。
これは銀行振込と言うのは記録に残るので後になってトラブルにならないようにするための良い方法と考えられるためです。
しかしこの銀行振込を行う場合、注意しなければならないのが振込手数料で、要するに支払うお金は借入れしたお金だけでは済みません。
もちろん大した金額ではありませんが、本来なら必要のないお金ということになるので、このお金は損失と言えるでしょう。
借りなければクーリングオフも必要ない
もちろんその程度であれば構わないという人もいますが、そもそもクーリングオフを利用するような事にならなければ、必要のないお金なのです。
またインターネットバンキングであれば簡単ですが、そういった環境が無ければ、振込みを行うために近くのATMまで行かなければなりません。都市部ならすぐでしょうが田舎ではそう簡単ではありません。
そういった労力も考えれば、クーリングオフを行うような事にならない事が大変大切になります。
ですから、お金が必要になるかどうかわからないというような中途半端な状態になってはいけないのです。
自分のお金をしっかり管理しておこう
そのために、まず必要になるのが、自分のお金というものをしっかり管理しておいて、今現在いくらのお金が有るのかが分っていることが大切です。
次に必要なのは、何時頃どのくらいのお金が必要になるかを出来るだけ正確に見通すことです。
これも日頃からお金を管理していれば、どのようなお金が必要になるのか分る筈ですし、予定が分っていれば、今後どのようなことが起こるかは容易に想像できるでしょう。
そういったものと照らして考えれば、何時頃いくらくらいのお金が足りなくなるかということは予想できます。借入れが必要かどうかはそれによってかなり正確に判断できます。そういったことを踏まえて借入れすれば、クーリングオフの利用と言うのはかなり確率は低くなるでしょう。
お金を借りる場合には、安易に借入れを行ってしまうのではなく、このように的確な状況判断を行って、要不要を判断するようにしましょう。
自分のお金の管理ができていれば、どういった部分で節約する事ができるかどうかも判断でき、お金が必要な場合、こういった部分の節約を念頭に、まずは借入れしなくて済ませる方法を考えるようにしましょう。
クーリングオフについての注意事項とは?安易に行使するのも良くない
クーリングオフと言うのは業者にとっては困った制度で、何とかやめさせようと、クーリングオフを通告しても、いろいろと言いがかりを付けて、認めようとしない場合が有るので注意が必要です。
また業者との間で認識の違いが有ると、下手をすると信用情報に契約違反と言う記載が載り、以後長期間ブラックと言う扱いを受けることになるので、意思の疎通が大変重要になって来ます。
そこでクーリングオフを行う場合には、返金したという証拠を残し、返金するだけではなく、必ず業者側にクーリングオフするということを通告しておくことが必要になります。
業者もクーリングオフさせまいといろいろと言ってくることが有る
クーリングオフは業者側はそれだけ儲けが出なくなる訳ですから、認めたくはありません。このためトラブルに発展してしまうことも無いとは言えないので注意しなければなりません。
まずよくあるのは実際にクーリングオフを行なおうとした場合、業者によってはなかなか受け入れようとせずに、いろいろと理由を言って解約させまいとします。
もちろん条件さえ満たしていれば、クーリングオフしてかまわないのですが、業者によっては利用者側がクーリングオフしたつもりになっていても、返済を迫ってくることも有ります。
業者と行き違いが有るとブラックになってしまうことが有る
業者と行き違いになっていると、もっとまずいことになってしまう可能性も有ります。
もし業者側がクーリングオフを認めていないと、契約は続行中とみなされるため、先ほど言ったように融資したお金の返済を迫ってきます。
もちろんすでに返金していますが、業者側から考えれば利息も発生していることになって、完済に至っていないと判断されるからです。
それをそのまま放っておくと、返済が行われませんから、しばらくすれば、その点が信用情報に記載される事になります。
信用情報にそういった金融取引上の問題が書かれてしまうと、その記録は5年間残ることになって、その間ローンを借りたりクレジットカードを作ったりということが出来なくなってしまいます。
これがいわゆるブラックと言う状態です。
クーリングオフしたという記録を残しておくことが重要
そこでこういったことを回避するためには、記録を残しておくことが重要です。それには次のような方法があります。
- 銀行振込を利用する
- 業者への通告は内容証明郵便を利用する
まず返金する時には銀行振込で銀行側に誰がいつ返金したかの記録を残し、利用明細も残しておきましょう。
そして業者に通告を行う場合には、取り敢えず電話連絡をするにしても、法的には文書で通告することになっているので、内容証明郵便を出しておくことも重要です。この方法なら記録にも残ります。
これだけ記録を残しておけば業者側は納得しないまでも、受け入れざるを得なくなります。
クーリングオフを行う場合には、手順をよく理解して、的確に行うように注意してください。業者につけ込まれるような点を残さないようにすることが重要なポイントです。
学生ローンは数が減ってしまい、今残っているのは学生に支持された長い歴史を持つ業者が殆どで、それなりに信頼できるところです。ただしクーリングオフについては明記している業者としていない業者が有るので、クーリングオフを利用する可能性が有る場合には、明記している業者を選んでおくことも必要でしょう。
ここで学生ローンでクーリングオフは可能なのかについて纏めておきます。
- クーリングオフで学生ローンの契約解除は可能
- クーリングオフが可能かどうかは明記されていない業者もあるので申込時に確認しておくべき
- クーリングオフが必要になるかどうかわからないような安易な借り入れはできれば回避すべき
- クーリングオフを利用するときは後でトラブルにならないように記録を残しておくことが重要
貸金業者の中には闇金も含まれ、こういった業者相手にクーリングオフを主張するのは一般人には厳しいので、そういった業者は使わない事が肝要です。十分気を付けてください。