学生ローンにヤミ金は紛れていないの?やばい業者を見分ける方法とは
ヤミ金と言うのは法律無視で融資を行っている金融業者の総称で、融資を受けてしまうと、厳しい取り立てが行われたり、巧妙な手段で延々と利息ばかり支払わされたり、たいへんやばい業者と言えるでしょう。
学生ローンの場合、現在は取扱業者が減っていて、それぞれ長い歴史を持ち、学生には支持されている業者で、店舗での利用を行う場合には、なかなかヤミ金の入り込む隙はありません。
ただし、現在ではインターネット経由から申込みができる為、ホームページを偽装して、実在する業者を装うことはできるので注意は必要です。
そこで学生ローンを利用する場合には、その業者が、法律に則って正式に業者登録されたかどうかを確認しましょう。
ヤミ金ってどんな金融業者?どのようにやばいのか
ヤミ金というのは決まった定義が有る訳ではありませんが、一般的には法律に則って営業しておらず、場合によってはあくどいやり方を使うこともある金融業者と考えられている筈です。
なぜ闇金が生まれてきたのかと言えば、以前サラ金がやばい手口を利用して商売を行っていた時にそれを規制するために貸金業法が制定されたことが原因しています。
多くの業者がそれに従いましたが、一部業者はそれには従わず、法律無視で営業を続け、これが現在のヤミ金の元になったと言えるでしょう。
ヤミ金のやばい手口は、以前は高い金利で暴力的な取り立てというのが相場でしたが、次第に規制が厳しくなったため、現在ではもっと巧妙な手段が取られることも有ります。
ヤミ金は法律に則って営業していない業者
ヤミ金と言うのは映画やドラマに良く登場して、たいへん悪者に描かれていますが、実際にはどういった業者がヤミ金で、一般の金融業者とどのように違っているのでしょうか。
実はヤミ金と言う名称には明確な定義は有りません。分類的には正規業者と非正規業者と言うような分け方が有り、ヤミ金と言うのは通常この非正規業者を指して呼ぶ俗称のようなものです。
では非正規業者と言うのはどういった業者なのかと言うと、金融業を営むには様々な法律を遵守する必要が有るのですが、非正規業者と言うのはこういった法律など無視でやりたい放題の業者を指します。
ですから上限金利も守られなければ、厳しい取り立てもお構いなしということになる訳です。
これに対して正規業者と言うのは法令を守り、適正な融資を行っている業者ということになります。
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なぜヤミ金が生まれてきたのか?
ではなぜこのようなヤミ金が出現してきたのかと言えば、もちろん江戸時代の昔から金貸しと呼ばれるような、悪どい商売をしている業者は有って、こういった根は元々有ったわけです。
ただそれなら、銀行のような金融機関を除けば、そういった小規模の業者の多くが闇金かと言えばそんなことはない訳です。
以前はこういった街金と呼ばれる小規模業者を含めて、金融業者をサラリーマン金融(通称サラ金)と呼ぶ時代が有って、これ等の業者は多かれ少なかれ裏社会とのつながりを持っていました。
こういった状況でしたから、サラ金からお金を借りて返済が滞るようになると、裏社会の人間が出てきて、厳しい取り立てを行うようになり、一家心中に追い込まれる例も珍しくなくなったのです。
このため政府はこういったサラ金を取り締まるために現在の貸金業法(当時はサラ金規制法などと呼ばれた)が作られ規制を始めました。
この法律によって貸金業者を始めるには都道府県に登録が必要になり、この登録を行っている業者を正規業者、登録せず地下に潜った業者を非正規業者と呼んだわけです。
ただし、注意が必要なのは正規業者に分類されていても、非正規業者に分類されていても、全ての業者が両極端ということは無く、正規業者に近い非正規業者も有れば、非正規業者に近い正規業者もあります。
大手消費者金融のように既に上場を果たしている業者を除いて、殆どの業者は、現在でも裏社会と深い部分で繋がりを持っています。
ですからヤミ金だけではなくて正規業者を利用する場合も注意は必要なのです。
ヤミ金のやばい手口
ではヤミ金は何がやばいのかと言うと、手口として、やはり高金利で厳しい取り立てを行うというスタイルがまずは挙げられます。
しかし最近では貸金業法の規定が大変厳しくなってきているので、こういったことをやっていると、たちまち捕まってしまいます。
このため最近の手口はもっと巧妙化していて、通常は正規業者のように法定の上限金利を守って融資を行い、もし返済が滞りそうな場合には、別のヤミ金を紹介したりしています。
しかしこれが罠になっており、紹介したヤミ金から利息分だけを借りさせて、それを自分の所に返済させます。そうすると利息分だけの返済ですから元金はそのまま残るわけです。
しかし利用者の方は別業者からの借入を行うわけですから、その分の返済も必要になり、負債は増え続けることになってしまい窮地に追い詰められます。
この他にも手口は日々巧妙化しているので、ヤミ金など利用してはいけないのです。
貸金業法と言うのは融資を行っている貸金業者に適用されますが、融資を行っているからと言って銀行や信用金庫などの業者には適用されず、こういった業者の場合には銀行法などが適用される事になります。
現在の学生ローンは非常に数が絞られ闇金は混じっていない!
では学生ローンの中にもこういったヤミ金があるのではないかと心配になりますが、実は店舗を出している学生ローンと言うのは非常に少なくなってきており、生き残っているのはかなりの歴史があります。
なぜ学生ローンが減ってしまったのかと言えば、貸金業法の直近の改正で規制が強化され、収入の少ない学生には高額融資ができなくなって、利益を出すことが難しくなってしまった事が大きな理由です。
現在でも生き残っている業者と言うのはその中でも利益を上げているということで、多くの学生に支持されていると言え、今からここに闇金が割り込んでくるのはかなり難しいと考えられます。
学生ローンの数は非常に少なくどこも長い歴史を持っている
そこで心配になってくるのは学生ローンにもヤミ金が紛れ込んでいないかということです。まずはっきり言っておきたいのはヤミ金の実態というものははっきりわかりませんから、絶対に無いとは言えません。
しかし、そういった可能性はそれ程ないということを説明して行きます。
まず学生ローンと言うのは以前は多数存在していたのですが、現在では、全国の学生ローンを全てを挙げたとしてもそれ程の数にならないということです。
しかも新たに学生ローンに参入してくるという業者もあまりないので、現在残っている学生ローンと言うのは、どれもかなり長い歴史を持っています。
つまり学生ローンと言うのは長い歴史の中で、店舗周辺では良く知られ、学生の間でも名前が知られているので、そういった業者がヤミ金である可能性はまずありません。
なぜ学生ローンは数を減らしてしまったのか
先程触れたように学生ローンと言うのは以前は大学周辺などに良く見つけることができ数も多かったのですが、現在では極少数になってしまいました。
これは、先程説明した貸金業法の直近の改正が関係しています。直近の改正では次の2つの大きな規定が導入されました。
- 総量規制
- グレーゾーン金利の撤廃
まず総量規制ですが、これは融資の上限を年収にリンクさせる規定で、貸金業者が融資できるのは原則として年収の3分の1までとされています。
ただし年収が少ない場合には1社あたり50万円まで、全社合わせて100万円までは融資できると言う例外規定が有り、学生の場合は年収が少ないですから、殆どはこの例外規定が適用になります。
現在の学生ローンの殆どが融資上限を50万円にしているのはこの規定が有るためです。しかし業者としては、この程度の融資ではそれほど大きな利益を上げることはできません。
またグレーゾーン金利の撤廃というのは、それまで法律間で上限金利の規定が食い違っており、その間の金利がグレーゾーン金利と呼ばれており、このグレーゾーン金利を撤廃するものです。
消費者金融の多くはそれまで高い方の規定の元で融資を行っていましたが、この改正で低い方を適用するべきとされました。このため消費者金融は金利が低くなった分、利益を上げることができなくなりました。
こういったことが有って学生ローン業者は、かなりの利用者が見込めない限り商売にならない状態になってしまい、撤退して一般向けの業者になったり、廃業してしまったりしたのです。
この改正の影響は実際には学生ローンだけではなく、消費者金融業界全体に及び、当時の業者の半数は消えてしまったと言われるほどの衝撃だったようです。
生き残ったということはそれなりに利用者に支持されているということ
現在残っている学生ローンと言うのはこういった衝撃を乗り越えてきているので、かなりの経営体力が有ると考えられ、多くの学生に支持されているということが分ります。
こういうわけで、学生ローンとして店舗を出している業者と言うのは、ヤミ金ということはなく、先ほど説明した業者登録も行われているので、安心して利用出来ると考えて大丈夫です。
もちろん大丈夫な業者だからと言って、どんどん利用しろということではなくて、返済できなくなれば、やはり問題ですから、自分の返済できる範囲で借りるということは忘れてはいけません。
現在残っている学生ローンの店舗というのは、多くの利用者が見込める巨大な大学周辺や多数の大学が有る地区、あるいは通学する学生が多数通るターミナル駅周辺等にあります。特に東京の山手線高田馬場駅の周辺には多くの業者が店舗を出しており、ここだけは学生ローンを見つけるのに苦労はしません。
ネット上の利用では要注意!ヤミ金が学生ローンを騙っている可能性
そもそも学生の経済力と言うのはたかが知れているので、ヤミ金がわざわざ入ってきても、それ程儲かる見込みは有りません。
ですから敢えて入ってくる業者はいないと思われますが、そこにつけ込む場合も考えておかなくてはなりません。
現在では学生ローンもインターネット経由で申込みが可能で全国から申込みが出来るようになっている場合があります。そこで狙われるとすれば、この部分の可能性が高いと考えられるでしょう。
有名業者のホームページに見せかけて、ヤミ金が同じようなホームページを出していても、なかなか見分けはつかない筈です。利用者はそこに騙されてしまうことも十分考えられる訳です。
通常ヤミ金も学生相手は避けるが普通ではない業者もある
もちろん学生ローンでなくても学生が利用出来るキャッシングというものはありますから、学生ローンだけ大丈夫だと言っても安心できません。
また現在では店舗に行かなくても利用出来る融資はいくらでもありますから、学生ローンの店舗を構えている業者は安心でも、店舗以外の利用も考えておかなければなりません。
ただし学生と言うのは会社員のように比較的大きな収入が安定して入ってくるという人はそう多くは有りませんから、融資したとしても大きな利益は狙えません。
また学生をヤミ金の罠にかけたということになると世間的批判も大きいので、ヤミ金の方も学生を避けるのが普通です。
ただしこういった業者は普通の思考を持たないやばい業者もいっぱいあるので、やはり警戒だけはしておかなければなりません。
最近では学生ローンもインターネット経由で全国から申込める
そこで最近の融資の申込方法を考えてみましょう。
最近では学生ローンの数が減ってしまった事から、地方の学生などの場合、身近に学生ローンを見つけるのが困難になってしまいました。
そこで学生ローンの多くはインターネット経由で申込みができるようになっています。
こういった業者はネット上にホームページを開設して、そこに申込みのできる入力フォームを用意しています。
これを利用すれば全国からの利用が可能になっていて、地方の学生を取り込んで多くの利用者を集められるようになります。
場合によっては名前を騙ってホームページを開設している可能性が有る
ところが、この仕掛けは比較的簡単に、しかも店舗を構えるよりも安い費用で作ることができます。このためヤミ金がここに目を付ける場合も有るのです。
学生ローンでこういったものを悪用したという話は、まだ聞いていません。
しかし一般向けのキャッシングの場合には、比較的名前の知られた業者のホームページをそのままコピーして、利用者を誘導して騙していたというような事例が有ります。
また、既に無くなってしまった有名業者の名前を使っていたというようなケースも有ります。
さらにここまでいかなくても実際には業者登録していないのに、実際に登録している業者の番号を掲げていたりすることはよく見かける手口と言えます。
こういったことが今後学生ローンでも行われない保証はないので、特にインターネット経由で申込みを行なおうという場合には注意しなければなりません。
学生ローンはインターネットを利用して全国から利用できる場合も多いですが、ネット上から申込みができても初回の融資などは店舗で行うという業者も有ります。またネット上から申込みができても、申込める地域が限定されていて全国から申込めるわけではない場合も有るので利用には注意が必要です。
どのようにヤミ金を避ければよいか?申込みの前に確認が必要!
そこで学生ローンの利用を考える場合には、その前に業者がヤミ金でない事を確認しておくことが重要です。
そのために正規業者の場合であれば、法律に則った形で業者登録が行われているので、その登録情報を利用します。
この登録情報は金融庁のホームページから誰でも簡単に参照できるようになっており、利用を考えている業者が掲げる情報と突き合せることによって、確認することができます。
この話は学生ローンに限った話ではなく一般向けの場合も同様に確認することが可能ですから、方法を忘れないようにして、お金を借りる時は必ず確認して下さい。
正規業者は業者登録されている
それじゃあ心配でインターネット経由での申込みができないではないかと言う人もいるかもしれません。
そこで利用前にその業者が正規業者かどうかを調べる方法を考えてみることにしましょう。
そんなに簡単にはできないだろうと考えがちですが、実はインターネットの利用環境とブラウザが有れば、確認することが可能です。
正規業者と非正規業者の何が違うかは、先ほど説明したように業者登録されているか、それとも業者登録が無いかと言う点です。
そこで正規業者かどうかを確認するには、この登録情報を調べれば良い訳です。
以前であればそういった確認と言うのは役所に行って手続きをして書面受取るというようなお役所仕事を連想しますが、現在では金融庁のホームページに公開されています。
したがってインターネットの接続環境が有ってブラウザさえ有れば、自分でその検索ページを開いて利用する業者の登録情報を引出すことができるわけです。
登録情報を確認することでヤミ金かどうかが分る
では登録情報が検索できたらどのように確認すれば良いのでしょう。
人によっては登録情報さえ表示されれば、もう安心と考える人もいますが、それだけではダメです。
何故かと言えば、ヤミ金によっては正規業者の名称や登録番号等を騙っていることが有るのです。
例えば業者名で検索をして、登録情報が表示されても、それが本当に利用しようとしている業者の情報だとは言えない訳です。
そこで検索を行なったら、次の登録情報がすべて一致しているかを確認して下さい。
- 業者名
- 登録番号
- 代表者名
- 所在地
- 電話番号
例えばヤミ金が殆どの情報を実在する正規業者のものを利用していたとしても、電話番号まで一致させてしまったら、利用者を誘導することができません。ですから一部の情報は必ず登録情報と違いが有る筈です。学生ローンを利用する場合も、この確認を行うようにすれば大丈夫です。
卒業後に一般向けのキャッシングを利用する場合も同様に注意しよう
当然ですが、このようなヤミ金業者と言うのは一般社会人を相手に商売しているのが普通です。
学生ローンの利用時も、万が一ということが有るので確認は必要ですが、卒業後に一般向けのキャッシングなどを利用する場合には、どこにヤミ金の罠が掛っているか分らないので必ず確認しておくべきです。
このことを忘れない様に、確認方法をよく覚えておいて下さい。
すでに学生ローンを利用していて、調べてみたら闇金だったという場合にはどうすれば良いでしょう。まずできるだけ早く返済してしまって、繋がりを断ってしまうことです。すぐに関係を断てない場合には、返済が滞らないように注意して下さい。もしトラブルに発展してしまったら、学生ではどうにも対処できませんから親も交えて弁護士などに相談してください。また強迫のような取り立てを受けたら証拠を残し、すぐに警察に行きましょう。
ここで学生ローンにヤミ金は紛れていないかについて纏めておきます。
- ヤミ金業者とは法律無視で業者登録の無い非正規業者
- 学生ローンは少数で歴史も長くヤミ金は紛れていない
- ネット上には正規業者を騙って営業しているヤミ金が存在する
- 学生ローンでもネット経由での利用などの場合にはヤミ金でないことの確認が必要
ヤミ金の利用はまずいですが、同じように重要なのは返済ができるのかということです。借り入れを考える場合には申込みの前に必ず返済できるかどうかを確認しておきましょう。