学生ローンの審査に落ちた!審査基準から考える審査落ち理由とは?
ローンには審査が有り、これに落ちてしまうと融資を受けることはできません。審査はローンそれぞれに審査基準が決められており、これに基づいて本人確認の他、返済の可能性や信用評価などが行われ、融資の可否が判断されます。
学生ローンもやはり同じように審査が行われますが、返済能力を評価するための収入要件では、学生ということでそれ程高額収入を要求することは有りませんが、返済のために安定していることは問われます。
もし審査に落ちてしまった場合には、ローンの申込みの記録は残ることになり、直後に他の申込みを行ってしまうと、お金に困っていることが疑われるため、審査通過はやはり難しくなるので申込時期に注意が必要です。
ローンは申込むと審査が行われる!どんな事を確認しているのか?
ローンと言うのは申込めば借りられるというものではなく、申込んだ後に行われる審査に通過して初めて貸して貰えるものです。この審査は各ローン会社が用意している審査基準によって行われることになります。
審査基準で重要になるのは返済能力と信用の評価方法で、返済能力は通常年収によって評価されます。ただし年収が大きければよいというものではなくて、安定していることが重視されるので注意が必要です。
また信用の評価では過去の金融取引状況について信用情報が参照され、この中に過去に何らかの金融事故を起こしていたというような記録が有る場合には、年収が高額で安定していたとしても、審査通過はできません。
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ローンの審査は審査基準で行われている
ローンは申込んだら誰でも借りられるというわけではなくて、審査が行われ、これに通らなければ融資を受けることができません。
金融業者はお金を貸して、そのお金の返済時に利息を受け取り、この利息の中で利益を上げているので、貸したお金が返済されなけが大赤字ということになります。
審査と言うのはこの返済が行われるかどうかを事前に判断するために行われるものです。
審査でどのようなことが行われるのかは、各金融業者が待つ審査基準によって決っていますが、残念ながら、その審査基準と言うのは金融業者の秘中の秘で、公開されるようなことは有りません。
したがって、詳細な審査基準は分らないというほかないのですが、どのようなことについて確認がなされているのかは概ね分かっていて、次のような項目になっています。
- 本人の確認
- 返済能力の確認
- 信用の確認
まず申込者が誰かを偽っていては大変ですから、本人の確認が行われます。
次に返済が行えるだけの能力が有るか、そして返済してもらえると信用できる人なのかどうかが確認されるというわけです。
返済能力はどのように評価されているのか
では返済能力はどのように評価されるのかと言うと、次の2点が評価されます。
- 一定以上の年収が有る
- 安定した月収が有る
つまり一定以上の年収が有ったとしても月々の収入が安定していないということになると、ローンの返済は月々行われることになるので、返済能力の評価としては低くなってしまいます。
ただしそれほど高額な年収でなかったとしても、月々安定していれば、返済は可能と言う判断になるので、通過の可能性が無いとは言えません。
こういう意味で返済能力の評価では、まず重要なのは、収入が月々安定して入ってくることです。
信用の評価は信用情報が使われる
これに対して信用の評価と言うのは、初めて申込んできたような人の評価は簡単にはできませんから、ここで信用情報というものを利用します。
信用情報と言うのは金融業者がそれぞれの利用者の情報を共有するために作られたもので、ローンの申込者が過去にどのような金融取引を行ってきたのかを調べることができます。
この中に例えばかつてローンの返済を滞納したというような記録が入っていれば、また同じことを起こさないという保証が無いので、審査での信用評価は低くなってしまいます。
ただし逆にかつてローンの返済を契約通り完済したというような情報が記載されていたとすれば、審査での信用評価は高くなるので、悪いことばかりと言うわけではありません。
金融業者は本文で説明しているように、返済を確実にするため審査を行いますが、業者によっては審査せずに融資を行うところも有ります。こういった業者はとにかく融資して、返済が滞るようなら強引に取り立てを行えばよいというような考え方を持つ闇金ですから、近づいてはいけません。まともな業者なら審査が有るのが当たり前なのです。
学生ローンの審査は他と違うの?落ちた場合に考えられる原因とは
学生ローンの場合も基本的には同じで、審査が行われるわけですが、一般向けと同じように審査がされてしまうと、収入の少ない学生には借りられない事になってしまいます。このため学生ローンの場合は安定していれば評価されます。
ただし信用については一般向けと同じような評価が行われます。要するに返済について信用できないような人にはどういう立場の人であっても融資は行われません。過去にローンの返済に滞ったというような場合には要注意です。
そこで審査通過が難しくなる原因にはどういったことが考えられるのかよく理解して、申込みの前にはこれ等の点について自分が当てはまっているかどうか、判断してから実際の申込みを行うようにしましょう。
学生ローンの場合収入は高額である必要はない
この審査は学生ローンでも行われていますから、学生なら誰でも貸してくれるというわけではありません。
ただし、学生ということが考慮される部分もあって、特に返済能力を判断するための収入については学生ということが考慮されます。
学生の場合には、社会人のように終日仕事をしているわけではなく、授業の合間にアルバイトを行っているわけですから、社会人に比べて収入は少額になってしまうのはやむを得ません。
このため学生の場合、社会人と同じような評価をしていたら誰にも貸せなくなってしまいます。ですから月々例えば5万円程度であっても、収入として評価されます。
ここで重要視されるのはやはりその安定性です。先月は10万円の収入が有ったが、今月は収入が無かったというような人よりも先月も今月も5万円の収入が有るという人のほうが評価は高くなる訳です。
信用は一般向けと同じように評価される
これに対して信用の評価と言うのは一般向けの場合と同じように評価されます。
例えば携帯電話の料金の支払いが滞って、しばらく止められていたというような場合には、学生であっても先ほど説明した信用情報に、その情報が記載されてしまいます。
そうなってしまうと、融資したお金の返済も滞ってしまう可能性が否定できなくなってしまい、審査は否決になる可能性が高くなります。
学生だから何でも許されるということでは無いので、このような各種の料金の支払いには日頃から気をつかわなければなりません。
審査通過が難しくなる原因とは
そこで学生が学生ローンの申込みで審査が通過できなくなってしまう考えられる原因を審査内容に照らして次に示しておきます。
- 申込情報に嘘の記述をしている
- 収入が無いか極端に少ない
- 収入が安定していない
- 以前ローンの返済や各種料金の支払で金融事故を起こしている
- 別業者からの借入れが有って既に法的な限度額まで借りている
- 法的な限度額には達していないが複数の借入れを既に行っている
審査はそれぞれの業者の判断ですから、この他にも様々な原因が考えられますが、まずはこれらに当て嵌まっていないかどうかよく考えてみて下さい。
一般向けローンでは本人確認の一環として職場に金融業者から直接電話を入れて在籍していることを確認する在席確認が行われますが、学生ローンの場合は多くの業者がこの在籍確認は行っていません。その点安心だという学生も多いでしょう。
審査に落ちても申込みの記録は残る!申込ブラックには要注意
ローンの結果に関係なく申込んだという記録は信用情報内に格納されることになります。このため金融機関と言うのはローンの申込みが行われると申込者が最近他のローンを申込んだかどうかがすぐに分ります。
金融機関は返済が行われなければ大赤字ですから、利用者の他のローンの利用状況には敏感で、短期間に何度もお金を借りていると何かお金に困っていると疑います。このため信用情報に他のローンの申込み情報があると審査に落とします。
これが申込ブラックと言う状態で、申込みの記録が残っている数カ月の間は次の借入れは控えたほうが無難です。ですからローンの審査に落ちてしまったら、それを考慮して先のことを考えなければならない訳です。
ローンの申込みをした記録は信用情報に格納される
ここでローンの申込みについて一つ注意しておかなければならない事が有ります。ローンを申込んだ場合、審査結果とは関係なく、申込みを行ったという記録は信用情報内に残ることになり、6カ月を超えない期間格納されることになっています。
つまり、この申込みをした直後に、別の学生ローンを申込んだとすれば、審査での信用評価時に信用情報が参照され、直前に学生ローンの申込みを行ったということが分ることになります。
当然ですが、学生ローンの審査では、この情報についても評価の対象になります。
審査に落ちた直後に申込むと再度落とされることが有る
その情報を見た時、金融業者がどう思うでしょう。短期間にローンを繰り返し申込んでいれば、業者でなくても、この申込者はかなりお金に困った状況に追い込まれているのではないかと考えるはずです。
そうすると業者はそんな人にお金を貸したら、返済されないのではないかと考えるのは目に見えています。
このため、他のローンの申込直後に別のローンを申込むと審査には落とされることになります。
この状態を申込みブラックと言って、信用情報内にローンの申込みをおなったという情報が残っている限り続きます。
申込ブラックを避けて次を考えるようにしよう
したがって、一度審査に落ちてしまった場合には、すぐに別のローンを申込むのではなくて、申込ブラックを避けられるように次の申込みを考える必要が有ります。
先ほど説明したようにこのローンの申込情報と言うのは6カ月を超えて格納されるようなことは有りません。多くの場合には3か月程度で削除されます。ですから次の申込みをするとすれば、出来れば6カ月、少なくとも3か月程度は間をおいてからにすれば、申込ブラックは避けることができます。
申込ブラックを避ける事も大切ですが、もっと大切なのは、借入れを避けることはできないかということを検討してみることです。申込ブラック中によく考えて何とか遣り繰りできれば、その後も借入れして借金を背負う事も避けられるはずです。
申込みの前に借入方法を考えよう!学費なら奨学金がお勧め
学生ローンの利用を考える場合、何らかの理由がある筈です。そこでまず重要なのは、自分がなぜお金を借りなければならないのか、お金がないからというような曖昧な理由ではなく、具体的な理由を明確にしてみましょう。
理由によっては学生ローンを利用するのではなくて、もっと有利なお金の借り方が利用できます。例えば学費が必要だから学生ローンを借りたいという場合、審査に通る通らないかと言うものよりもっと良い方法が有ります。
学費であれば、殆どの学生の場合奨学金の利用が可能です。ですから、申込時期さえ気を付ければ、借入れが可能です。もし時期的に難しいというのであれば親に頼んで銀行などの教育ローンを申込んでもらいましょう。そのほうがずっとお得です。
学生がお金が必要になる理由
学生ローンは申込めば比較的すぐに融資が行われて、学生には大変便利なローンになっていますが、金利的にはそれほど有利なローンとは言えません。そこでもっと有利な借入れができないかを考えてみることにしましょう。
まず、考えなければならないのは何に使うお金なのかをはっきりさせることです。
これには様々なものが考えられますが、学生がお金が必要と言う場合最も多い理由は学費でしょう。
また地方などに行くと、移動手段として自動車の購入のために借りたいという場合も少なくないはずです。
学生ローンは何に利用しても良い訳ですから、これ等に利用しても構いませんが、これ等の目的であれば、別の借り方を利用することも無理とは言えません。
理由によってはもっと有利な利用ができるローンがある
ローンには学生ローンや一般向けのキャッシングローンのように何にでも利用できるフリーローンと呼ばれるローンの他、利用目的が限定されている目的別ローンと呼ばれるローンが用意されています。
これ等には例えば学費であれば教育ローンというものが有りますし、自動車の購入では自動車ローンというものが有ります。しかもこれ等のローンはフリーローンよりもずっとお得な金利で借りることができます。
もちろん学生ではなかなか審査に通るのは難しいですが、親とも相談して借入れ方法を考えれば利用出来る可能性も有ります。
学費のための借入であれば奨学金を利用しよう
もしお金の利用目的が学費ということであれば、教育ローンの利用と言う方法も有りますが、さらに良いのは奨学金を利用することです。奨学金なら条件さえ満たしていれば審査に落ちるというような事も有りません。
奨学金にもいろいろあって給付型と言って返済の必要のないものも有りますが、誰もが利用できるものとしては貸与型と言って卒業後に返済するものです。学生ローンと教育ローンと奨学金の金利を次に比較してみましょう。
借入方法 | 金利 |
---|---|
学生ローン | 最高17%~20%程度 |
教育ローン | 3%台 |
奨学金(第一種) | 0%(無利息) |
奨学金(第二種) | 最高3% |
日本の奨学金制度はあまり良いものではありませんが、それでも他のローンで借りることを考えればずっと有利で、しかも在学中は返済の必要も有りませんから、学生にとっては大変有利と言えるでしょう。
奨学金は有利とは言っても卒業後に返済して行く訳ですから、借り過ぎると返済は苦しくなってしまいます。ですから卒業後に自分は幾らの返済が必要になるのかしっかり把握して、計画的に返済してください。
ここで学生ローンの審査に落ちた場合について纏めておきます。
- ローンの審査では返済能力と信用が評価される
- 学生ローンの場合には収入は少なくても安定していれば評価される
- 審査に落ちてもその記録が信用情報に残ることに注意が必要になる
- 学生ローンは金利的に不利なため他の借入方法も考えたほうが良い
ローンの審査は申込者にとっては厄介ですが、審査に落ちるということは自分に何らかの問題が有るということですから、落ちた時には原因の追究をして、それへの対策を取ることも忘れない様にしなければなりません。