学生でも無利子でローンが利用出来る?ローン選びと返済には要注意!
ローンには利子がつきもので、ローンを借りたらその分損失になります。ですから無利子のローンが有れば大変お得です。しかし金融機関と言うところは利子を受け取りそれを利益にしているので、無利子では利益を上げることができません。
例外として一般向けのカードローンの中には申込者の目を引くため一定期間無利息期間というものを設けてこの間は無利子にしているものがあります。したがって学生でもこれを上手に利用できれば利子を支払う必要は無くなります。
ただし、学費を借入れする場合には奨学金の中に無利子で借入れできるものが有り、これを利用すれば返済も卒業後で良くなるため、学生が学業を行うためには、在学中負担がかからずに済むことになります。
金融機関は利益を利子から得ている!無利子のローンは基本的には無い
金融機関と言うのは何か特殊な位置付けの組織のように見えますが、利益を追求するれっきとした企業です。利益はお金を貸して返済してもらう時に付けてもらう利子から得ているというのが基本的な商売方法です。
もしこの利子が入ってこなければ、金融機関は利益を得ることができなくなってしまう為、融資業務などにかかる費用を差し引けば赤字と言う事になって、事業継続も難しくなってしまうでしょう。
要するに、金融機関は利子を払ってもらわなければ、成り立たない訳です。このためお金を貸して無利子で元本だけを返済してもらうというようなローンは学生ローンであろうとなかろうと基本的には提供されていません。
金融機関も企業の一つで利益をあげなければならない
企業と言うのはボランティア団体ではなく、利益を追求する団体です。ですから物やサービスを提供する代わりにその代金を受け取って、それを利益にしています。
金融機関もこの企業の1つで、商品はお金です。お金を貸すというサービスを提供することによって、その対価としてお金を受取って利益を上げています。この受取るお金が利子と言われるものです。
銀行の場合を考えれば、商品であるお金は、日銀から借りるかあるいは預金者から預かって調達します。銀行はこの借りたお金に対して、利子を支払います。
このお金を今度はお金が必要な企業や個人に貸して、返済時に利子を付けてもらいます。このため銀行の利益と言うのはこの受け取る利子と支払う利子の差分ということになります。
消費者金融の場合には、日銀や預金者からではなく、銀行からお金を借りて、それを利用者に貸すという形になりますが、やはり利益はこのときの利子の差分ということになります。
お金を貸して利息を貰わなければ金融機関は赤字になる
そこで、お金を貸して利息を受取らず、元本だけを返済してもらうというような商売を考えてみましょう。
そうすると、先程説明したように受取る利子はゼロです。しかし貸したお金は日銀や預金者あるいは銀行から借りたお金ですから、その分には利子を支払わなければなりません。
しかもそれだけではなくお金を貸すには融資業務に掛る様々な経費が掛かっていますから、その分も持ち出しになってしまいます。
したがって無利子でお金を貸した場合、利益が出ないだけではなく赤字になってしまうことになる訳です。
基本的には無利子でお金を貸すようなローンは無い
ですから金融機関と言うのは、商売である限り、無利子でお金を貸すようなことは基本的には有りません。
利子と言うのは次の数式で計算されます。
数式から言えることは同じ金額で同じ期間借りると仮定すれば金利によって利子が多くなったり、少なくなったりはすることは有りますが、金利が0%になって利子が0円になるようなことは無いのです。
最近はおかしな時代になってマイナス金利政策というような事が行われています。額面通りに受け取ると借りれば借りる程、利息が取られるのではなくて支払われるということです。しかし実際の企業や個人に貸す段階では金利がマイナスになるようなことは無いので、淡い期待は抱かないようにしましょう。
例外的に無利子にできる借入方法が有る!ローンの条件を確認しよう
ただし、何事にも例外というものが有るように、このローンの世界にも無利子で借りる方法が無い訳ではありません。もちろん説明したように金融機関は利益が上げられなければ困りますから、これには仕掛けが有ります。
この無利子で利用出来るローンは中小規模の業者にはまず無く、大手や準大手と言われるような規模の大きい消費者金融のカードローンやごく一部の銀行のカードローンの内、無利息期間というものを持っているものに限られます。
こういった一般向けのカードローンの場合、学生が申込め無い場合も有り、申込めたとしても審査は学生では不利になるので、無利子でローンを利用しようと考えたとしても、学生には審査通過は可能性はあるにしても厳しくなります。
【おすすめの記事】
プロミスのキャッシングローンは学生も利用可?審査は厳しめで要注意
例外として無利子でお金を貸す場合が有る
説明したように無利子では金融機関は赤字になるので、基本としてはそういうことは無いのですが、例外的に利子を取らない場合が有ります。これは要するに利用者を増やすための金融機関側の戦略によるものです。
ただし、そんな状態をずっと続けられる訳が無いので、この無利子になるのは条件が決められていて、その条件が満たされなければ無利子にはなりません。
まず、注意しなければならないのは学生ローンにはこういった無利子になるようなものは有りません。
無利子にしているものは銀行や大手消費者金融が提供している一般向けのカードローンの一部だけです。
要するにこういった赤字になるような宣伝方法を取れるのは資本力の大きいい大手業者だけということです。
ローンが無利子になるのは期間限定
この無利子になる期間を通常無利息期間と呼んでいます。無利子になるローンとしては、次のようなものが有ります。
- 期間限定で無利子
- 条件次第で何度も無利子
殆どの無利息期間と言うのは前者の期間限定で無利子になるというもので、多くは30日程度の期間となります。期間の設定としては次のようなものになっています。
- 契約日翌日から一定期間
- 初回の借入れから一定期間
ですからこの無利息期間を有効に利用するには、この期間を前提にして上手に借入れをしなければなりません。例えば前者のような場合には契約の一週間後に借入れをしたとすれば、無利息になるのは残りの23日ということになってしまいます。
何度も無利息期間が利用できると言う場合は一回一回の無利息期間は7日で非常に短くなっています。次の無利息期間は借入れたお金を返済した翌月以降の最初の借入れということになるので、借り方と返済に注意すれば有利な利用が可能です。
一般向けローンなので学生の審査通過はかなり厳しい
説明したように、これ等の無利子になる可能性のあるローンと言うのは一般向けのカードローンです。
したがって学生が借りるとすれば、この中で学生が申込条件によって排除されていないものに限られます。
審査は一般社会人と同じ審査基準で行われますから、収入の面で学生が審査に通過するのはかなり厳しいと言えるでしょう。
もちろん全く可能性が無い訳ではありませんので、自分の収入とその安定性をよく考えて申込みましょう。
ただし、借りられたとしても無利息を狙うのであれば期間が限られるわけですから、返済には十分注意して計画しなければならないでしょう。
学生ローンには本文で説明している様に無利息期間は有りません。しかし一般向けとは違って、借入れする条件としては収入面の評価も学生ということを考慮して判断してくれますから、ローン選びは慎重に行いましょう。
無利息期間を過ぎれば利息がかかる!予め返済の可能性を探っておこう
無利息期間と言っているわけですから、この期間が過ぎてしまえば、普通のローンと同じで設定された金利に基づいて、利子が付くことになります。したがって返済方法によっては完全に無利子で利用できると言うわけではありません。
このため、無利子を狙って、元本の返済だけで済ませる予定であれば、無利息期間と言うのはそう長くは有りませんから、借入れの前に返済の可能性を探って、返済するためのお金が確保できる見込みが有るのかを見極める必要が有ります。
ただし、無利子ということだけを重視し、無理をして返済しようと考えて、後々生活が苦しく再度の借入れが必要というような事になったら本末転倒です。現在の金利なら利子は少額な訳ですからあまり無理なことは考えないようにしましょう。
無利息期間中に返済できなければ利子が付くことになる
当然ですが無利息期間として期間が限定されているわけですから、この期間を経過した後と言うのは、定められた金利で利子が計算され、返済に当たって支払うことになります。
もちろん無利息期間中に返済できなかったとしても、その期間中と言うのは利子計算には入りませんから、利子が計算されるのは無利息期間が経過した翌日分からということになり、無利息期間が無駄になる訳ではありません。
ですから、無利息期間中に返済できなかったとしても、同じ金利であれば、他のローンよりも無利息期間分の利子はかからず有利な利用を行うことができると言えるでしょう。
無利息期間中に返済するには予め返済の可能性を探っておく必要が有る
自分はどうしても利子を支払いたくないという人の場合は、無利息期間中に返済を完了させなければなりません。
ですから例えば30日間の無利息期間が有ったとすれば、月々分割と言うわけにはいかないので、全額を返済できる程度の少額の借入れにしておく必要が有ります。
特に学生が利用するとすれば、期限までにそのお金が入ってくるようにしなければなりませんから、そのためにアルバイトを増やすなど、予め計画を立てておく必要が有るでしょう。
利息はそう大きくならないので無理な返済を考えてはいけない
ここで無利息期間は考えず実際に利子がどの程度になるのかを計算してみましょう。
現在の金利と言うのは学生ローンの場合最大17%~18%程度にしている場合が多いので、例えば10万円を一月17%の金利で借りたとして利子は次のようになります。
利子 = 10万円 × 17% × 30/365 ≒ 1397円
つまり10万円借りて30日後に返したとしても利子は1397円でそれ程高額と言うわけではありません。返済に何か月かかったとしても、大きな負担は感じないはずです。
ですから、学生が利用する程度のお金であれば、無利子を狙って無理をして30日以内に全額を返すようにしたとしても、その差はそれ程巨額になることは無い訳です。
お金を借りようという場合、手持ちのお金が少なくなってしまったためと言うのが普通ですが、本当に少なくなっているのか検証できるようになっているでしょうか。実は自分がお金をどのように利用しているのか分かっていない人は非常に多いのです。ですからお金の借入れが必要と考える前に自分のお金と言うものを管理して自分が無駄なお金を使っていないか確認し、節約できる部分の有無が分るようにしておくことが先決です。
無利子の奨学金の利用を考えよう!借入れは高額になるので返済に注意
学生がお金を借りる要因として最も可能性が高いのは学費でしょう。この場合利用額もかなり大きく、無利息期間内で返済するのは難しいですから、ローンを利用して無利息で借りるというのは非現実的です。
しかし無利子で借りられないかと言うとそんなことは無くて、国の奨学金には無利子で借りられるものが用意されているので、成績などの条件は有りますが、利用を検討してみる価値はあるでしょう。
この場合元本の返済のみになりますが、在学中は返済する必要は無いので、学生時代に返済分を稼ぎ出さなければならないということは有りません。ただし高額になると卒業後の負担が大きいので、しっかりした返済計画を作る必要が有ります。
お金の利用目的が学費なら無利子の奨学金を利用すればよい
もしお金の利用目的が学費で少しでも利子を節約したいから無利息期間のあるローンを利用したいというのであれば、もっと良い方法が有ります。
それは無利子の奨学金を利用することです。
国の制度として用意されている奨学金には給付型と貸与型が有りますが、給付型は利用条件が厳しく、まず利用するのが無理なので、通常は貸与型を利用することになります。貸与型の奨学金には次の2種類が有ります。
- 第一種
- 第二種
この内第一種のほうが無利子で利用出来る奨学金で高等学校の成績の平均値が3.5以上であれば利用できます。ただし、低所得世帯の場合にはこの基準が適用されない場合も有ります。
返済は卒業後になるので在学中お金を稼ぐ必要は無い
この奨学金も返済が必要と言う点で諸外国の奨学金とは違い、教育ローンの一種として捉えるべきでしょう。しかし奨学金の良い点と言うのは返済が卒業後と言うことです。
例えば銀行の教育ローンの場合、元本の返済は卒業後にできるものも有りますが、利子については月々支払っていくことが必要なので、在学中に負担が無い訳ではありません。
それに比べて奨学金は在学中の負担は無いので、借入れを行うという前提で考えた場合には、現在提供されている中では最も学生にとって良い方法と言えるでしょう。
ずっと借り続けるとかなり高額になるので卒業後は返済計画立案が重要
ただし、この奨学金でも、4年間借りたとすれば、かなりの高額利用ということになり、社会人になって返済が始まると、大きな負担になりかねません。
現に最近では、奨学金の返済ができなくなって自己破産に追い込まれてしまうという事例も増えてきています。
本文で説明したように日本の奨学金制度貸与型が中心で返済しなければなりません。近年この制度への批判が高まって、給付型奨学金ができましたが、利用条件が厳しく殆どの人は利用できません。何のために奨学金というものが有るのか、もう一度考え直して、もっと利用についてのハードルを下げて給付型奨学金が有効な制度になるように見直して貰いたいと思います。
ここで学生が無利子でローンが利用出来るかのついて纏めておきます。
- 金融機関は利益を利子から出している為ローンを無利子で提供することは基本的にできない
- 例外として一部のカードローンには期間限定で無利子のものが有り学生でも申し込める場合が有る
- 無利息期間が過ぎれば適用される金利によって利子がかかる
- 学費のための利用するのであれば無利子の奨学金の利用が可能
無利子と言っても元本自体は返済する訳ですから、その負担を考えれば、まずは遣り繰りして借りなくて済むことを考える習慣をつけましょう。