学生ローンって低金利なの?銀行キャッシングに比べ高金利の為要注意
金融機関はお金を貸して利息を取り利益にしています。この利息を決めるのが金利と言われるものですが、実際には元本の金額と借入期間も利息には大きく影響するので金利だけで判断するべきものではありません。
学生ローンの金利は他と比較した場合、他の消費者金融の一般向けキャッシングローンとの比較では同等あるいは多少低い設定になりますが、銀行のキャッシングローンと比較した場合かなり高いと考える事ができます。
そこで学生ローンを上手に利用することを考えた場合、まずは借りないことを考える事が重要です。どうしても借入れが必要であれば、できるだけ金利が低いものを探すのと同時に出来るだけ借入期間を短くすることが重要です。
金融機関は利息で利益を上げてる!利息を決めるのは金利と借入期間
金融機関はお金を貸す慈善事業を行っている訳ではなくて、お金を貸して儲けを出す企業です。この儲けは融資したお金を返済してもらう時に同時に支払ってもらう利息から得ています。ですから利息の見込めないような融資は行いません。
利息と言うのは融資した元本にあらかじめ設定された金利を掛けて更に借入期間を掛けて計算されます。注意しておきたいのは利息は金利だけで決まるというものではなくて、その他にも影響を及ぼす要素があることです。
学生ローンも含めてローンの金利には法的な上限がって、この上限内で金融機関が自由に決めることができます。金融機関は審査を行って夫々の利用者に適用する金利を決めることになり、評価が低ければ金利は高くなります。
金融機関も企業で利益を上げることが使命
日本は資本主義の国です。ですから企業は利益を上げることを使命としていて、これによって国全体の豊かさが形成されていくことになります。お金と言うのはその仕組みの潤滑油のようなものですが、それを扱うのが金融機関です。
こういってしまうと金融機関は企業とは別の何か特別な存在のように聞こえますが、実際には銀行を始め街中にある街金と呼ばれるような小規模な金融業者まで、個人経営の場合も有りますが、やはり利益を追求する企業です。
したがって、これ等の金融機関は、例えば銀行で言えば預金者からお金を預かって、そのお金を必要な企業や個人に融資をし、この両者の利息の差を利益にしています。
また、その他の金融業者は銀行から借りてそのお金を融資し、やはり利息の差で利益を上げています。
利息はどのように決められるのか
では融資する場合の利息はどのように決まるのでしょうか。利息と言うのは次の計算式で計算されます。
つまり利息と言うのは元本と金利と借入期間によって計算されます。お金を借りる場合、利用者が金利を気にするのはこの金利によって利息が決まると考えている為です。
ただし、利息を決めるのは金利だけではなく、元本や借入期間も大きく影響するということは忘れないようにしましょう。
金利には上限が有り信用によって適用金利が決まる
では金利は金融機関が勝手に決めて良いのかというと、そんなことをしたら幾らでも大きくなってしまいますから、利息制限法によって上限が決まっています。これは次のようになっています。
借入元本 | 上限金利(年利) |
---|---|
10万円以内 | 20% |
10万円超100万円以内 | 18% |
100万円超 | 15% |
つまりこの上限金利以上の金利を金融機関は決めることができないというわけです。
本文では上限金利について説明していますが、実際に借入れする場合には、この上限金利内で設定されます。学生ローン等ではこの範囲内である程度の幅を持たせて金利を表示していますが、申込後に最初に適用になるのは殆どの場合この範囲内の最高金利です。
学生ローンの金利は高いの低いの?他のキャッシングと比較してみる
そこで気になるのが学生ローンの金利は高いのかどうかということですが、一般的には高いと言われがちです。しかしそれは比較相手によると言えます。消費者金融の一般向けキャッシングローンと比較した場合、若干低いか同程度と考えてよいでしょう。
しかし銀行のキャッシングローンと比較してみると、やはりかなり高い設定になってしまい、同じ借り方をしたとすればこの金利で利息を計算すれば、学生ローンのほうが高くなってしまうことは間違いありません。
ただし借入れが有利なのかどうかと言うのは、金利だけで決めてはいけません。問題なのは利息が高くなるかどうかと言う点であって、それには金利の他にも借り方によって変わってくるので、安易に金利で判断すべきではありません。
消費者金融のキャッシングと比較すると同等か低い
そこで気になってくるのが学生ローンの金利は高いのか低いのかと言う点です。
よく学生ローンの金利は高いと言われますが、これを考える場合、何に対して高いとか低いとか言うのかによって話が違ってくるので、ここでは消費者金融と銀行について比較してみましょう。
まずは設定される最高金利を消費者金融との比較を行ってみましょう。正確に言えば学生ローンを扱う金融業者も消費者金融の1つですから、要するに学生ローンと一般向けのキャッシングローンとの比較ということになります。
ローン | 最高金利 |
---|---|
学生ローン | 17%~18%(業者によっては20%と言う場合も有り) |
大手消費者金融のカードローン | 18%(業者によっては若干低い場合も有り) |
中小消費者金融のキャッシングローン | 18%~20% |
この比較で行けば学生ローンの場合大手消費者金融のカードローンと比較してほぼ同等か、若干低い金利ということができます。
ただし事業規模が同程度の中小消費者金融のキャッシングローンと比較した場合には、金利は低めになっています。
銀行のキャッシングと比較するとかなり高い
これに対して銀行と比較した場合には、次のようになります。
ローン | 最高金利 |
---|---|
学生ローン | 17%~18%(業者によっては20%と言う場合も有り) |
銀行のカードローン | 14%台 |
つまり銀行のカードローンと比較すると、学生ローンの金利と言うのはかなり高めということになります。
利息が高いのか低いのかが問題の本質
このように調べてみると、学生ローンと言うのは消費者金融で言えば有利な金利になりますが、銀行と比較した場合には不利な金利になるということです。
しかし、実際に有利不利を決めるという問題の本質は、金利の高低ではなく利息の高低です。
そこで思い出してほしいのは、利息と言うのは金利だけでは決らないということです。
つまり金利が高い場合でも元本や借入期間によっては、利息に大きな差は現れないということです。
ですから金利が高いからと言って、それで即そのローンはだめだと決めてしまうのは早計です。
本文で説明しているように学生ローンや一般向けのキャッシングの金利にはある程度の幅が有ります。最初は最高金利が適用になるのが普通ですが、利用を続けていると徐々に適用金利は低くなっていきます。これは利用者の信用評価が上がるためで、このように金利と言うのは個人取引から国家間の取引まで信用によって決まります。ですからローンの利用で信用を裏切るようなことが有ってはいけません。
返済方法にも注意!返済期間に大きく影響することが有る
学生ローンの大きな特徴は、学生の収入に合わせて返済方法が柔軟になっているということで、例えば元本の返済は卒業後で良いというものまで有ります。しかしこの場合それまでの間ずっと利息を支払わなければなりません。
しかし、試験期間などで収入が減ってしまうことが有る場合には、月々高額返済を行なわなければならないような借入れをしてしまうと、今度は返済が行き詰ってしまうような事も出てくるため、これも注意が必要です。
そこで借り入れを考える場合には、収入だけではなく支出も考慮したうえで、自分に返済して行けるのかどうかと言う点を実際に計算で検証して、返済が十分可能な中でお得な返済方法を選ばなければなりません。
元本の返済を卒業後にするときの問題点
学生ローンの大きな特徴と言うのは一般向けのローンに比べて返済方法に非常に柔軟性が有るということです。
例えば試験などでアルバイト時間が取れず収入が減る時期には返済額が減額されたり利息だけにできたりするものがあります。またそもそも元本の返済は卒業後で良いというようなものも有ります。
しかしこういった元本の返済を後に延ばす方法というものには問題点が有るのでその点をしっかり理解しておく必要が有ります。
先程説明したように利息と言うのは元本にも大きく影響します。この元本がなかなか減らないということはその期間中ずっと利息がかかるうえに、元本が減りませんから、その返済期間が非常に長くなるということです。
このため例えば、元本の返済が卒業後になるということは、その間ずっと利息の払いが続きますから、返済総額と言うのは非常に膨らんでしまう可能性が有る訳です。
返済は楽になるのかもしれませんが、大きな損失であるということは覚えておきましょう。
月々高額済にしてしまうと行き詰る可能性が出てくる
では、返済する場合もやはり一般向けと同じように月々返済して行った方が良いのかと言えば、そのほうがお得だということは言えますが、ここでもやはり、問題は有ります。
先ほど説明したように学生の場合、どうしても収入が減ってしまう時期が有ります。ですから例えばお得な返済をするために月々の返済額を大きくしてしまうと、返済ができなくなってしまう可能性が無いとは言えません。
もし返済できなければ、学生と言えども大きく信用を失うことになってしまいます。
自分の収入だけではなく支出も考慮して返済方法を選ぼう
そこでもし学生ローンを利用したいと考えている場合には、まず行わなければならないのは自分に返済して行けるかどうかを見極めることです。
お金を借りる場合、返済の可能性を探る時には収入から判断するのが普通です。金融機関などの審査でも収入から判断しています。しかし収入だけでは返済の可能性を判断するのは片手落ちです。
もう一つ考慮しなければならないのは支出です。収入が大きかったとしても支出も大きければ返済に回せるお金と言うのは少額になってしまいます。
ですから返済の可能性の判断では、収入ではなく収入から支出を差し引いた収支を月々計算して、自分にはどの程度の余裕が有るのか計算してみましょう。
1年分程度遡って月々の収支が分れば、自分が返済して行けるかどうかの判断はできるはずです。こうして返済の可能性を探って、返済が可能な中で最もお得な方法を探すことが必要になります。
借入れを考えている場合には、本文で説明している収支を計算することと、実際に返済する場合の返済計画を立てましょう。返済期間を計算して、その間の収支を予想し、返済が難しくなる時期にはどうやってそれを補うかなど予め考えておきましょう。
学生ローンを上手に利用するには?利息を少なくすることを考える!
そこで学生ローンを上手に利用することを考えてみましょう。まずもっともよい方法は借りない事です。借りようと思った時には、自分のお金の流れをよく考えて、遣り繰りできないかどうかを考えてみるようにして下さい。
次に当然ですが、利息を少なくするために金利がなるべく低いものを探すということも必要になります。ただし、返済時などに手数料がかかってしまうなど利息以外でお金がかかることもあるので注意しなければなりません。
もう一つ重要なことは、自分の返済能力を見極めて、その範囲内で出来るだけ返済期間を短くすることを考える事です。もちろん無理な返済を行なおうとすると自分の首を絞めることになるのであくまで適正な範囲を見極めてください。
最も良いのは借りない方法を考える事
最後に学生ローンを上手に利用する方法を考えておきましょう。
まずもっともよい方法は借りない事で、借りなければ返済の必要が有りませんし、返済ができなくなる危険性も無くなります。
そんなことは無理だと言う人もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。最近では学生ローンなどもそうですが比較的簡単にお金が借りられますが、以前はそうではありませんでした。
では以前はお金が必要無かったのかと言えば、やはり同じようにお金が必要になることなど珍しいことではありませんでした。そういう場合でも簡単に借りられませんから、多くの場合遣り繰りで乗り越える事を考えたのです。
これは現在でも同じで、安易に借りるのではなく、まず考えなければいけないのは、自分の支出を良く見直して節約できる部分を探すことが必要です。
またアルバイト収入が有る訳ですから、少しその時間を増やすことで収入を増やすことも可能ですから、この両面から考えれば、多くの場合借入れを回避できる可能性は高くなるはずです。
金利の低いものを探す
しかし中にはどうしても借入れが必要と言う場合も有ります。その場合にはどのように利用する学生ローンを選べば良いのか考えてみましょう。選ぶ基準としては如何に有利に利用出来るかと言う点です。
そこでまず選択基準の1つ目としては出来るだけ金利が低いものを選ぶということです。
そこで利用できる可能性のある学生ローンの情報を集めて金利を比較してみて下さい。
ただし、利息以外にも返済時に振込みを利用しなければなら無いものが有り、そういった場合に手数料がかかりますから、このような利息以外に掛ってくるお金にも注意を向ける必要が有ることは忘れない様にしましょう。
借入期間を短くすることを考える
もう一つは借入期間を出来るだけ短くすることを考える事です。そのためにはまず借入れ元本を出来るだけ減らす必要が有ります。そのためにはやはり先ほど説明した節約を行ってできるだけ借入額を少額にできるように遣り繰りを考えましょう。
もう一つは返済方法を選ぶことです。自分の返済能力を考慮してもっとも返済期間が短くできるものを探すようにして下さい。
そして、最後に行ってほしいのは、本当にその借入れが必要なのかもう一度冷静になって考えてみることです。不要不急の借入れであれば、借入れは考えず、先に延ばしにし、借入れではなく貯蓄をしてお金を用意してからにしても遅くは有りません。
本文では学生ローンを借りるという前提で説明していますが、もう一つ考慮してほしいのは利用目的によっては学生ローンのようなフリーローンではなくて目的に合わせた目的別ローンの利用を考えてみましょう。そうすればずっと低い金利での借入れが可能になるので、有利な利用ができることになります。
ここで学生ローンの金利について纏めておきます。
- 利息を決めるのは金利だけではなく借入期間も同じように影響する
- 学生ローンの金利は銀行のカードローンに比べ高めだが消費者金融としては同等か低め
- 返済方法によっては卒業後に元本の返済が残り返済期間が長期化することが有る
- 学生ローンを上手に利用するにはまず借りない事を考え借りる場合もできるだけ借入額を少額にする
学生がお金を借りるのは勧められません。もし借入れを行う場合には周囲にも相談してからにしてください。